そりゃ、僕だって勉強や野球の練習は嫌いですよ。 誰だってそうじゃないですか。 つらいし、大抵はつまらないことの繰り返し。 でも、僕は子供のころから、目標を持って努力するのが好きなんです。 だってその努力が結果として出るのはうれしいじゃないですか。

「つらい過程」ではなく、その先の「成果」に喜びを見出す心の持ち方を示す教え。

超一流と呼ばれるイチローさんでさえ、「練習は嫌い」と断言しているところに、この言葉の深い救いがあります。私たちはつい「努力を楽しめる人こそが特別なんだ」と思いがちですが、実はそうではありません。 単調な繰り返しや苦しい時間は、誰にとっても等しく退屈でつらいものです。しかし、彼はその「点」だけを見るのではなく、努力が形になる「線」の先に意識を向けていました。 「嫌いなこと」を無理に好きになろうとするのではなく、その先にある「昨日より少しだけ成長した自分」に出会える喜びを原動力にする。そんな、等身大で誠実な向き合い方が、私たちの心に深く響くのです。

仕事のルーチンワークや勉強など、「今日はやりたくないな」と足が止まってしまう時に、この言葉をそっと思い出してみてください。 「やりたくない」と感じる自分を責める必要はありません。イチローさんだって嫌いだったのだから、そう思うのは自然なことだと自分を許してあげましょう。 その上で、視点を少し先に進めて「これが終わった後の達成感」や「身についたスキル」を想像してみる。 「作業」を好きになるのは難しくても、「成長する自分」を喜ぶことならできるはず。そんな風に、自分を少しだけワクワクさせてあげるのが、明日へ繋げるコツです。