日本のアニメ文化を牽引し、その深淵を覗き込む知の巨人、岡田斗司夫。アニメプロデューサーとして数々の名作を世に送り出す傍ら、鋭い批評眼を持つ評論家として、社会や文化の本質を深く考察し続けています。彼の言葉は、時に優しく、時に挑発的に、私たちの思考を揺さぶります。製作者としての情熱と、分析者としての冷静さを併せ持つその稀有な存在は、常に新たな視点を提供。彼の紡ぎ出す珠玉の言葉の数々は、きっとあなたの世界を広げるでしょう。さあ、その深遠なる世界へ。
「辛くて死にたい」というのは基本的には心の積載量オーバーなんですよ 重いものをトラックに載せすぎて壊れたらそれはドライバーの責任であってトラックの責任じゃない 何を言おうとしているのかというと 「心」っていうのは「私」と「私の体」が共有財産なんですね 自分では脳だけだと思うんですけど脳は全てボディと神経で繋がっていて案外ボディの方にも依存もしている 共有財産に過ぎないのに ついつい私たちは「心」というものを「自分の精神だけのもの」と思い込んでしまう だから、鉄分が不足したらイライラするだけなのに「イライラするのはあいつが何かしたからだ」って思っちゃうんですよ そうかもしれないけどもそれ以前に鉄分が不足しているだけって可能性もあるんですよ ここ忘れちゃうんですね 寝不足というのは無気力になりますしね 「心は精神的なものである」と同時に「物理的な存在でもある」 この物理的な存在というのをついつい僕らは忘れてしまうから根性論みたいなもので乗り越えようとしちゃうんです