ピエール・ド・マリヴォー:女心はどんなに悲しみで一杯になっても、 お世辞や恋を受け入れる片隅がどこかに残っているものだ。

彼が夕食に遅れるときは、 浮気しているか死んで道端に転がっているかのどっちかなのよ。 道端でくたばっているほうがいい、といつも思ったわ。

恋は多く人生の苦痛を包むオブラートなり。

甘い恋よ！ああ、お前が翼を持っていなければいいんだが……。

人はしばしば恋に欺かれ、恋に傷つき、不幸にもなる。 それでも人に恋するのだ。

愛する女と一緒に日を送るよりは、愛する女のために死ぬ方がたやすい。

報いられぬ恋は霜にうたれてしおれた樹木に似ている。

恋の悲しみを知らぬものに恋の味は話せない。

一緒に泣いた時に、 はじめてお互いがどんなに愛し合っているのかが分かるものだ。

結婚をしないで、なんて私は馬鹿だったんでしょう。 これまで見たものの中で最も美しかったものは、 腕を組んで歩く老夫婦の姿でした。

恋わずらいの人は、ある種の病人のように自分自身が医者になる。 苦悩の原因をなした相手から癒してもらえることはないのだから、 結局は、その苦悩の中に薬を見出すのである。