オスカー・ワイルド:お前の唇は苦い味がした。 あれは血の味だったろうか？……いや、ことによったらあれは恋の味かもしれない。 恋は苦い味がするというから。

恋愛というものは常に一時の幻影で、必ず亡（ほろ）び、さめるものだ、 ということを知っている大人の心は不幸だ。

恋は罪悪ですよ。

恋の味を痛烈に味わいたいならば、 それは片思いか失恋する以外にないだろう。

二人の女を和合させるより、 むしろ全ヨーロッパを和合させることのほうが容易であろう。

もっとも驚くべき記憶力は恋する女の記憶力である。

恋は炎であると同時に光でなければならない。

体が重いと足跡も深くなる。恋心も強いと傷が深い。

広く好かれれば好かれるほど、深く好かれないものだ。

学問のある人間が大勢集まってあらゆる機械や薬品を考え出したが、 いまだに女性が原因で起こる病気の薬を考え出そうとした学者はいない。

男は退屈から結婚し、女は好奇心から結婚する。そして双方とも失望する。