フランス文学界にその名を刻む多才な著作家、アンリ・ド・レニエ。詩人として、評論家として、またリブレット作家として、彼は言葉のあらゆる可能性を探求しました。鋭い批評眼と豊かな詩情を兼ね備え、多角的な視点から時代や芸術を深く見つめた彼の作品群は、今なお多くの読者を魅了し続けています。その洗練された筆致と奥深い思想に触れれば、きっと新たな発見があるでしょう。さあ、アンリ・ド・レニエの紡ぐ言葉の世界へ、あなたも足を踏み入れてみませんか?
恋には経験というものはない。 なぜなら、そのときにはもう恋していないのだから。
友情は永続的なものの感情を与え、恋愛は永遠的なものの感情を与える。 しかし、両者とも後に残るのものはエゴイズムだけである。
恋愛は永遠である。それが続いているかぎりは。
愛情と欲情が溶け合ったときには、 恋愛はほとんど友情に近い穏やかさをおびる。
女性が鏡に映して自分を見るのは、自分の姿を見るためでなく、 自分がどんなふうに他人に見られるかを確かめるためだ。
恋の灯は時として友情の灰を残す。
男がもっとも情を込めて愛している女は 必ずしも一番愛したいと思っている女ではない。