疑いながら、ためしに右へ曲るのも、信じて断乎として右へ曲るのも、その運命は同じ事です。 どっちにしたって引き返すことは出来ないんだ。

選択の瞬間の心の持ちようよりも、進むという事実そのものが運命を作るという教え。

私たちは何かを決める時、「自信を持って選ばなければ」と自分を追い込んでしまいがちです。しかし、この言葉は、迷いながらの一歩も、確信に満ちた一歩も、たどり着く先は変わらないという、冷徹でいてどこか優しい真実を教えてくれます。 心が揺れていても、足がすくんでいても、選んで進んだという事実は等しく未来へと繋がっています。後悔や不安を抱えたまま進む自分を否定しなくていい。そんな「不完全なままの決断」を肯定してくれるからこそ、この言葉は時代を超えて私たちの心に深く静かに響くのです。

大きな決断を前にして「本当にこれでいいのかな」と足が止まってしまった時に、この言葉を思い出してみてください。 「自信満々で選ばなきゃ」と思うと苦しくなりますが、「どっちみち結果が同じなら、迷いながらでも進んでみよう」と考えると、少しだけ肩の力が抜けませんか？ 大切なのは、選んだ後の自分をどう受け入れるかです。どんなに迷って決めた道でも、それはあなたが歩むべき唯一の道。正解を完璧に求めるよりも、今の自分のままで一歩踏み出すことを、この言葉がそっと肯定してくれます。