どうせ生きているからには、苦しいのはあたり前だと思え。
女は常に好人物を夫に持ちたがるものではない。 しかし男は好人物を常に友だちに持ちたがるものである。
阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている。
幸福とは幸福を問題にしない時をいう。
軍人の誇りとするものは、小児の玩具に似ている。 なぜ軍人は酒にも酔わずに、勲章を下げて歩かれるのであろう。
懐疑主義者もひとつの信念の上に、疑うことを疑わぬという信念の上に立つものである。
古人は神の前に懺悔した。 今人は社会の前に懺悔している。
われわれを恋愛から救うものは、理性よりもむしろ多忙である。
わたしは良心を持っていない。 わたしの持っているのは神経ばかりである。
我々の生活に必要な思想は、三千年前に尽きたかもしれない。 我々は唯古い薪に、新しい炎を加えるだけであろう。
打ちおろすハンマーのリズムを聞け。 あのリズムが在する限り、芸術は永遠に滅びないであろう。
自由は山巓の空気に似ている。 どちらも弱い者には堪えることは出来ない。
運命は偶然よりも必然である。 「運命は性格の中にある」という言葉はけっしてなおざりに生まれたものではない。
道徳は常に古着である。
人生は一箱のマッチに似ている。 重大に扱うのはばかばかしい。 重大に扱わねば危険である。
どうせ生きているからには、 苦しいのは 当たり前だと思え。
天才の一面は明らかに醜聞を起こし得る才能である
われわれを恋愛から救うのは理性よりも多忙である。
私は不幸にも知っている。 時には嘘による外は語られぬ真実もあることを。
自由は山嶺の空気に似ている。どちらも弱い者にはたえることはできない。
日本の文学史に燦然と輝く、芥川龍之介。小説家、ジャーナリスト、文芸評論家、詩人、脚本家と、その多才な顔は、彼が生み出した短編小説の多様性にも表れています。人間の本質や心の機微を鋭く見つめ、時にユーモラスに、時に冷徹に描き出した作品群は、発表から一世紀近く経った今も色褪せません。彼の紡いだ言葉の奥には、現代にも通じる普遍的な問いが隠されています。その深遠な世界に触れ、彼の名言の真髄を味わってみませんか。