明代中国に生きた稀代の哲学者、王陽明。彼は書物の中だけでなく、自らの生を通じて「知行合一」の真理を追求しました。知識と行動は分かちがたく結びついていると説き、誰もが持つ「良知」を磨き抜くことこそが、真の人間性を開花させると唱えたのです。その思想は、混迷の時代を生きる人々に光を与え、後世に計り知れない影響を与えました。彼の言葉には、現代を生きる私たちにも深く響く普遍的な智慧が宿っています。
山中の賊を破るのは易く、心中の賊を破るのは難し。