18世紀ドイツに彗星のごとく現れたヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。彼は単なる詩人ではありませんでした。小説家、政治家、科学者、さらには鉱物学者、劇場支配人、哲学者、植物学者、外交官、法律家…と、その肩書は実に多岐にわたります。ザクセン=ヴァイマル=アイゼナハ大公国を舞台に、文学、科学、政治のあらゆる分野で輝かしい足跡を残した真の博学者。彼の言葉は、時代を超えて今なお私たちの心に響き、深い洞察を与え続けています。その尽きることのない知性と情熱に触れてみませんか。
なぜいつも遠くへばかりいこうとするのか? 見よ、よきものは身近にあるのを。ただ幸福のつかみかたを学べばよいのだ。 幸福はいつも目の前にあるのだ。
時を短くするものはなにか――活動。 <br> 時を絶えがたくするものはなにか――怠惰。
人生で一番楽しい瞬間は、誰にも分からない二人だけの言葉で、 誰にも分からない二人だけの秘密や楽しみを、ともに語り合っている時である。
二十代の恋は幻想である。 三十代の恋は浮気である。 人は四十代に達して、 初めて真のプラトニックな恋愛を知る。
墓の下に眠っている人々を羨まなければならないとは、何という情けない時代だろう。
王様であろうと百姓であろうと、 自分の家庭で平和を見出す者が一番幸福な人間である。
喜んで行ない、そして行ったことを喜べる人は幸福である。
誠実に君の時間を利用せよ! 何かを理解しようと思ったら、遠くを探すな。
馬で行くことも、車で行くことも、 二人で行くことも、三人で行くこともできる。 だが、最後の一歩は自分ひとりで歩かなければならない。
涙とともにパンを食べたものでなければ人生の味はわからない。
人生は全て次の二つから成り立っている。 したいけど、できない。できるけど、したくない。
立法者にしろ革命家にしろ、平等と自由とを同時に約束する者は、 空想家か、さもなくば山師だ。
私が過つと誰でも気づく。私が嘘をつくと誰も気付かない。
誰一人知る人もない人ごみの中をかき分けていくときほど、 強く孤独を感じるときはない。
青年は教えられることより刺激されることを欲するものである。
財布が軽ければ心は重い。
決然たる意志の持ち主は、世界を自分に合わせて形作る。
真理はたいまつである。しかも巨大なたいまつである。 だから私たちはみんな目を細めてそのそばを通りすぎようとするのだ。 やけどする事を恐れて。
人々が自分に調和してくれるように望むのは非常に愚かだ。
花を与えるのは自然であり、それを編んで花輪にするのが芸術である。