文芸評論の金字塔を打ち立てた小林秀雄。1902年生まれの彼は、単なる評論家にとどまらず、哲学者、随筆家、著作家として、日本の知の世界に深く刻み込まれた存在です。その鋭い洞察力と独自の美意識は、時代を超えて多くの読者を魅了し続けています。彼の言葉は、時に厳しく、時に優しく、私たちの思考を揺さぶるでしょう。混迷の時代を生きる今こそ、小林秀雄の紡いだ珠玉の言葉に触れ、その深淵な世界を覗いてみませんか。きっと、新たな発見があるはずです。
死んでみたところでなんの役に立つのだろうか? まだ死ぬには早すぎる。 せっかく自分のために生まれてきたものを全部自分のものにしもせずに あの世に旅立つなんて、 果たして僕のすべきことだろうか。
陰口をきくのはたのしいものだ。 人の噂が出ると、話ははずむものである。 みんな知らず知らずに鬼になる。 よほど、批評はしたいものらしい。