フランス文学界に燦然と輝くアンドレ・モーロワ。SF作家、哲学者、児童文学作家、歴史家、そして鋭い時事評論家として、彼はあらゆる知の領域を縦横無尽に駆け巡りました。その多岐にわたる肩書が示す通り、人間の本質や社会の深層を、時に詩的に、時に哲学的に、そして時にユーモラスに描き出す筆致は唯一無二。彼の言葉は、時代を超えて私たちの心に深く響き、新たな視点を与えてくれます。この稀代の文豪が遺した珠玉の思想に触れ、その奥深さをぜひご堪能ください。
老年は男女間の友情に最も適した時代である。 なぜなら彼らはその頃には、 ちょうど男であり女であることを止めてしまったからである。
恋する男からみれば、プレゼントは自分の力を確実にする一つの手段である。
恋愛の誕生はあらゆる誕生と同じく「自然」の作品である。 愛の技術が介入するのはその後のことである。
全ての偉大な恋愛のうちには母性愛がある。 真の女らしい女たちが男の力を愛するのは、男の弱さを知っているからである。
一つのまなざし、一度の握手、 いくぶん脈のありそうな返事などによってたちまち元気付くのが 恋をしている男女なのだ。
初恋は、男の一生を左右する。
恋愛というものは、振幅が大きくて、情熱の波に弄ばれます。 友情は静かで安定した流れを辿ります。