お笑いコンビ・ピースとして活躍する傍ら、その枠に収まらない多才な表現者として知られる又吉直樹。小説家としては『火花』で芥川賞を受賞し、繊細な感性と独特の視点から紡ぎ出される言葉は、多くの読者の心を捉え、文学界に新風を吹き込みました。俳優としても活躍し、その思索的な佇まいは唯一無二の存在感を放ちます。彼の紡ぎ出す言葉の奥深さに触れれば、きっと新たな発見があるはずです。
全ての人間と互いに理解し合うのは無理 合わないっていう人はいるし 本当にこいつは周りを不幸にしていく人っているんですよ 若い時は体力があるから付き合える 大人になると付き合い方が変わる そういう人と適切な距離をとってもらいたい 自分の人生に対しても不誠実 そんなことやってる余裕はない 自分で自分のことをしっかり(ケア)できるように 本当の意味で自立しないといけないのに 「何してんねんって」自分に対して自戒を込めて伝えたい
お笑いでご飯が食べれずに日々本を読んで空腹を凌いでいる時期 俺らの仕事は社会的に見たら本当に無駄なのかということをずっと考えていた 東京で大成功を収めるスターの人たちがいてこそれがエンターテインメントの世界とみんな思っているけど「売れた人間だけが目指して正解」で「売れなかった人たち目指したことが間違えだった」かというと 「間違い」って錯覚しがちなんですけどその人たちがいなければ成功者が登る山もずいぶん低いものになってて 「負け」とされている人たちの存在が”勝ち方”であったりとか”勝った人の作品に影響を及ぼしている”ってのがあって その人たちって実はそっちが主役なんじゃないか