激動の時代を生きた小説家、山本周五郎(1903-1967)。市井の人々の機微を温かい眼差しで捉え、人間の尊厳や生きる意味を問いかける物語を紡ぎ出しました。小説のみならず、児童文学や脚本においてもその才能を発揮し、幅広い層の読者を魅了。彼の作品は、時に厳しく、時に優しく、私たちの心に深く響き、普遍的な感動を与え続けています。その言葉の奥深さに触れれば、きっとあなたも彼の名言を探したくなるでしょう。
この世で生きてゆくということは、損得勘定じゃあない。 短い一生なんだ、自分の生きたいように生きるほうがいい。
一足跳びに山の頂上にあがるのも、 一歩一歩としっかりと登ってゆくのも、結局は同じこと。 むしろ一歩ずつ登るほうが途中の草木や風物を見ることができるし、 一歩一歩を慥(たし)かめてきたという自信をつかむことができる。
人の一生は曲がり角だらけだ。