男がもっとも情を込めて愛している女は 必ずしも一番愛したいと思っている女ではない。
愛の光なき人生は無意味である。
結婚とは、熱病とは逆に、発熱で始まり悪寒で終わる。
どんなに愛しているかを話すことができるのは、 すこしも愛してないからである。
恋は人を盲目にするが、結婚は視力を戻してくれる。
我は生きようとする生命に取り巻かれた生きようとする生命だ。
女というものは、自分の美貌のために犯される行為ならば、悪い行為でも許す。
どんな男でも、ある女性を自分のものにしようとするときは、 その人が自分の愛に最もふさわしい女性であり、 自分がこんなに夢中になるのももっともなことだと思いこんでいるのである。 そして、それが迷いであったと気づくのは、 あとになって別の女を愛するようになったときである。
性本能なしにはいかなる恋愛も存在しない。 恋愛はあたかも帆船が風を利用するように、この粗野な力を利用する。
一人の男だけ見つめている女と 一人の男からいつも目をそらす女は、 結局似たようなものである。
恋愛とは二人で愚かになることだ。