必死に生きてこそ、その生涯は光を放つ。
世におそろしいのは、勇者ではなく、臆病者だ。
戦は六、七分の勝ちを十分とする。
戦わずして勝ちを得るのは、良将の成すところである。
及ばざるは過ぎたるより勝れり。
人は負けることを知りて、人より勝れり。
平氏を亡ぼす者は平氏なり。 鎌倉を亡ぼす者は鎌倉なり。
己を責めて、人を責むるな。
人の一生は、重荷を負うて遠き道をゆくがごとし。 急ぐべからず。
負けまじき軍に負け、亡ぶまじき家の亡ぶるを、人みな天命と言う。 それがしに於いては天命とは思はず、みな仕様の悪しきが故と思うなり。
人生に大切なことは、五文字で言えば「上を見るな」。 七文字で言えば「身のほどを知れ」。
武将が陥りやすい三大失観。 一、分別あるものを悪人と見ること 一、遠慮あるものを臆病と見ること 一、軽躁なるものを勇剛と見ること
自分のしたいことより、嫌なことを先にせよ。 この心構えさえあれば、道の途中で挫折したり、身を滅ぼしたりするようなことはないはずだ。
多勢は勢ひをたのみ、少数は一つの心に働く。
決断は、実のところそんなに難しいことではない。 難しいのはその前の熟慮である。
恃(たの)むところにある者は、恃むもののために滅びる。
いくら考えても、どうにもならぬときは、四つ辻へ立って、杖の倒れたほうへ歩む。
戦いでは強い者が勝つ。 辛抱の強い者が。
戦いは四十歳以前は勝つように、四十歳からは負けないようにすることだ。 ただし二十歳前後は、自分より小身の敵に対して、負けなければよい。 勝ちすぎてはならない。 将来を第一に考えて、気長に対処することが肝要である。
風林火山 – 疾(と)きこと風の如く、 徐(しず)かなること林の如く、 侵掠(しんりゃく)すること火の如く、 動かざること山の如し。