王様であろうと百姓であろうと、 自分の家庭で平和を見出す者が一番幸福な人間である。
喜んで行ない、そして行ったことを喜べる人は幸福である。
恋は富よりもはるかに強い。 けれど恋はその力を借りなければならない。
恋は多く人生の苦痛を包むオブラートなり。
女は計算が大好きだ。 自分の年齢を二で割り、自分のドレスの値段を倍にし、 夫の給料を三倍に言い、一番の女友達の年齢にいつも五を足すのである。
恋ははしかと同じで、誰でも一度はかかる。
ロマンを求める人間にとって、 恋はその人生の一番大切な位置を占め、 全てに優先される。
女と車の運転は似ている。いずれは衝突する。
男というものは、女房が小難しいことを喋っているときより、 自分の食卓にうまい料理があるときのほうがもっと嬉しいものである。
お前がいつか出会う災いは、 おまえがおろそかにしたある時間の報いだ。
雨は一人だけに降り注ぐわけではない。
私自身の一部分は恐怖と困惑ともって死をながめ、 他の一部分はまず好奇心から、 とりわけ美と愛が充実して現われるのをみたいとの渇望から、 死を望んでいる。
陰口をきくのはたのしいものだ。 人の噂が出ると、話ははずむものである。 みんな知らず知らずに鬼になる。 よほど、批評はしたいものらしい。
私たちは死の心配によって生を乱し、 生の心配によって死を乱している。
術は技芸ではなく、芸術家が体験した感情の伝達である。
この地上における二人の暴君、それは偶然と時間だ。
過ぎ去りし麗しき日々は、再び我が元に返り来たらず。
人間は、死ぬことを密かに望んだので戦争をしたのである。 自己保存の要求は極めて深いものかもしれないが、死への欲情はさらに深い。
幸福人とは過去の自分の生涯から満足だけを記憶している人々であり、 不幸人とはそれの反対を記憶している人々である。
風立ちぬ!いざ生きめやも。