絶望のなかにも焼けつくように強烈な快感があるものだ。 ことに自分の進退きわまったみじめな境遇を痛切に意識するときなどはなおさらである。
楽園は我々一人ひとりの内にあるのです。 それは今私の内にもあるのです。
人間には、幸福のほかに、それとまったく同じだけの不幸がつねに必要である。
一番簡単で、いちばん明白な思想こそが、いちばん理解し難い思想である。
苦しみと悩みは、偉大な自覚と深い心情の持ち主にとって、常に必然的なものである。
人は笑い方でわかる。 知らない人に初めて会って、その笑顔が気持ちよかったら、それはいい人間と思ってさしつかえない。
左翼は主として無神論の問題である。 無神論に現代的な肉付けをした問題である。 地上から天に達するためではなく、天を地上へ引き下ろすために、神なくしてたてられたバビロンの塔だ。
人間ってものは自分が無鉄砲で悪い者であると思いたがる。 だが、実はそのどっちでもない。 ただ臆病だというだけさ。
人は習慣を好む、なぜなら、それを作ったのは自分だから。
私は冷かな頭で新らしい事を口にするよりも、熱した舌で平凡な説を述べる方が生きていると信じています。
女には大きな人道の立場から来る愛情よりも、多少義理をはずれても自分だけに集注される親切を嬉しがる性質が、男よりも強いように思われます。
考えてみると世間の大部分の人は悪くなることを奨励しているように思う。 悪くならなければ社会に成功はしないものと信じているらしい。 たまに正直な純粋な人を見ると、坊ちゃんだの小僧だのと難癖をつけて軽蔑する。
善とは何か。 後味の良いことだ。 悪とは何か。 後味の悪いことだ。
自分の弱点をさらけ出さずに人から利益を受けられない。 自分の弱点をさらけ出さずに人に利益を与えられない。
愛されないということは不運であり、愛さないということは不幸である。
他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。 他人の幸福の中にこそ、自分の幸福もあるのだ。
人生の悲劇は、人は変わらないということです。
女には本当に損な時がある。 男に良くしてやって愛していることを見せれば見せるほど、それだけ早く、男は飽きてしまうのだから。
あちこち旅をしてまわっても、自分から逃げることはできない。
真実をしゃべるなら、何も覚えておかなくていい。