フランス王国に生きた知の巨人、ミシェル・ド・モンテーニュ。哲学者、政治家、詩人、そして何よりも「随筆」という文学形式を確立した著作家として、彼は多岐にわたる顔を持っていた。自身の内面を深く見つめ、「人間とは何か」という普遍的な問いを綴った『エセー』は、自己探求の書として今なお読み継がれる。彼の言葉は、時にユーモラスに、時に鋭く、私たちの思考を揺さぶるだろう。その名言の数々が、きっとあなたの人生に新たな視点をもたらすはずだ。
美しい女にはやがて飽きがくる。善良な女には決して飽きはこない。
恋が強烈でないのは恋の自然に反しており、 恋が変わりなく続くのは、強烈であるべき恋の自然に反している。
結婚は鳥カゴのようなものだ。 カゴの外の鳥は餌箱をついばみたくて中へ入りたがり、 カゴの中の鳥は空を飛びたくて外へ出たがる。
私たちは死の心配によって生を乱し、 生の心配によって死を乱している。
純朴と純真な真実とは、いかなる時代においても時と場を得る。
人間の細部において個別に判断するものこそ、もっとも真実を言い当てるだろう。
他人のために暮らすのはもうたくさんだ。 せめてこのわずかな余生をみずからのために生きようではないか。
私達は竹馬に乗っても何もならない。 なぜなら、竹馬に乗ってもやはり自分の足で歩かなければならないからである。 そして、世界で一番高い玉座に上っても、 やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。
私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ
世の中には勝利よりも勝ち誇るに値する敗北がある
この世には、勝利よりも勝ち誇るに値する敗北がある
運命は我らを幸福にも不幸にもしない。 ただその種子を我らに提供するだけである。
いつかできることは、すべて今日でもできる。
真の友愛においては、 私は友を自分のほうにひきつけるよりもむしろ自分を友に与える。
賢者は、生きられるだけ生きるのではなく、 生きなければいけないだけ生きる。