人は、本当に愛していれば、 かえって愛の言葉など白々しくて言いたくなくなるものでございます。
本を読んでも、物語や歴史に聞くところからでも、 真実の恋は滑らかに運んだためしがない。
諸悪の根源は金そのものではなく、金に対する愛である。
報いられぬ恋は霜にうたれてしおれた樹木に似ている。
二人の結婚は美しかった。なぜなら彼女は離婚する力を持っていたから。<br> 二人の離婚もまた美しかった。なぜなら彼女は友達となれる心を持っていたから。
愛は、この世に存在する。 きっと、ある。見つからぬのは愛の表現である。その作法である。
女心はどんなに悲しみで一杯になっても、 お世辞や恋を受け入れる片隅がどこかに残っているものだ。
彼女たちが私たちを愛しているとき、 彼女たちが愛しているのは本当は私たちではない。 しかし、ある朝、彼女たちがもはや愛さなくなるのは、 確かに私たちである。
恋愛は人情の永久的な音楽であり、青年には希望を、老年には後光を与える。
男は常に女の初恋の人でありたがる。それが男の無様な虚栄である。
恋愛は戦争のようなものである。 始めるのは容易だが、やめるのは困難である。
男というものは自分の愛している女を憎み、どうでもよい女を愛するものだ。
男にほれられるような男でなければ、女にはほれられない。
男にとっては今日一日だけの浮気心にすぎないものに、 女はその一生を賭ける。
嫉妬は恋の姉妹である。 悪魔が天使の兄弟であるように。
情熱家より、冷淡な男のほうが簡単に女に夢中になるものだ。
私たちは他人を愛して生涯の半分を過ごし、 他人の文句を言って残りの半分を過ごす。
若者よ恋をしろ、身分やお金はないけれど、恋すりゃ希望が湧いてくる。
女はたとえ百人の男にだまされても、百一人目の男を愛するだろう。
恋愛はただ性欲の詩的表現をうけたものである。